2013年5月13日月曜日

「プチ勝負所」に備えて


統合失調症の患者さんが、「声が聞こえてきて苦しいです」と、訴えてくることがある。
これは、どのような答え方をするか、つまり、臨床的なセンスが問われる場面なんだよね。
患者さんとの関係とか、治療の中における「プチ勝負所」。重大な勝負所とまでは言えないけれど、勝負所ではある。
医者に限らず、他の分野の治療者にも、この「プチ勝負所」は、突然のようにやってくる。




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これには、どんな時にでも相手に通用する、絶対正解になる答え方、というのはない。

答え方の引き出しの数がどれくらいあるか。
その時の患者さんの状態、治療の中での意味みたいなもの等々を踏まえて、そのシチュエーションに適した返答を引っ張ってこれるかどうか。
そういったところが、むしろポイント。

「あぁ、幻聴が苦しいんですね」とか、「苦しかったら、お薬飲みますか?」とか、「しかたないよね」等々、いろいろな返答がある中で、「つらいよね」とか、「それは、困るよね」という返し方は、ワイルドカード的に万能
ただ、それを使う場合であっても、話し方、口調など、使う側の工夫する余地は、色々と存在するわけで。
時々、こういう言い方さえしておけばいいだろう的な口調で、このワイルドカードを使う人がいる。まぁ、ものすごく、もったいない使い方なんだが……



難しい説明を重ねてしまった。

まぁ、精神科治療の基本をある程度抑えながら、その患者さんが楽にはどうしたらいいのかということを真剣に考えながらの対応ならば、ほとんどの返し方が正解になる。
これは、ホント。
結果的にひどい台詞になっても、伝わるものは、きちんと伝わる。

大切なのは、考えて対応するクセを付けておくこと。



Smile Breakfast / julio.garciah